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院長メッセージ

『病院機能評価認定と3.11』

2022年3月

 日が長くなり春の訪れを感じています。今年は寒い冬で、北国では記録的豪雪だったようです。毎日通勤時や当院病棟から富士山を見ていますが、この時期に南側斜面下方まで雪を被っているのは記憶がありません。梅の開花も2週間ほど遅れたとの事、確かに厳しい冬だったようです。
 昨年9月、コロナ第5波の最中に当院は5年に一度の病院機能評価(公益財団法人日本病院機能評価機構)を受審、高評価で通り今月認定証が届きました。実は一昨年度実施する予定でしたが、コロナの影響で延期、逆にコロナの大波に当たるというありがちな状況になりました。
 今回で4回目の機能評価受審ですが、その中でも前々回の審査が記憶に残っています。2011年3月、新病院初年度末でした。前年は新病院への移転準備、3月末の引っ越し、そして4月1日開院と忙しい毎日で、開院後も国・県・市等々による立ち入り検査、病院団体の視察等々多くのイベントがありました。そして年度最後のイベントがこの病院機能評価でした。「やっとすべてが終わった」と思った翌週末に、なんと東日本大震災が起こりました。
 旧病院と同年代の東北地方にある国立病院施設は大きな被害を受けましたが、新病院の当院では運営に支障は出ませんでした(免振構造のため揺れはすごく、造付けカウンターが損傷)。ただ近隣の大規模病院で、自家発電装置が老朽化し適正に動かない事例が発生、電力会社から「この病院に優先的に電気を送るため、当院は一般家庭と同様計画停電となる」と通達されました。これにより横浜市内の病院で最多の計画停電に見舞われる事になりました(計7回、約3時間/回)。当院は新品の自家発電装置が適正に動き、手術室機能は保てる事はわかっていました。しかし燃料の確保問題や万一の場合の安全性を考慮し、停電時間内は手術を実施しませんでした。当時、手術部長の私は薄暗い手術室の中で、停電明けまで待機していたのを覚えています。計画停電は約2週間で終了しましたが、その後手術室だけでなく全館の停電対応を強化した事は言うまでもありません。
 さて、病院機能評価の話に戻ります。今回の病院機能評価では、病院と共に救命センター単独での高度専門医療(救急・災害)部門の審査を受け、同時に認定を受けました。県内で初めての認定です。両評価とも多項目にわたり6人のサーベイヤから評価(計3日間)を受けます。当院は最高評価のSを複数得ておりますが(なかなか取得できない)、少数の項目で改善点を指摘されています。今後もさらに高評価が得られる様改善を続けます。
 ところで、現在欧州では100年ぶりの大国主導の紛争が生じています。100年ぶりの新興感染症(コロナ)もあり、100年に一度の事が2つ重なっています。まさに予想だにしない世界規模での不安定な時代が到来した様に感じています。現地報道では、寝食を忘れ負傷者の治療に当たる医師が紹介されていました。現代とは思えないまさに戦慄の映像です。早期にこの紛争が終了し、人道問題の解決や経済へ影響が最小限で済む事を願います。
「ウクライナに平和を!」



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